思い出にできそうもない - 1/4

Ⅰ-真夏の囁き

 月さえも出ていないから、地平線の先は塗りつぶしたように黒い。海と空の境目が似たような色をしていて、果てしなく奥まで続いているような、それとも向こうからこちらを飲み込もうと迫ってくるような、どちらともつかない闇に足元が一瞬ゆらぐ。
 ほんの少しくらくらする感覚に見舞われた三井は、そのまま湿った砂浜に座り込んだ。後ろでは湘北高校と常誠高校のバスケ部の面々が、まるで旧知の仲のようにお喋りして笑っている。海の家として貸し出されているスペースの一部を、今晩はこの二校が借りてバーベキューを楽しんでいた。
 一週間も基礎練習に模擬試合をへとへとになるまで打ち込んでいれば、両校の間に情が芽生えるのはほとんど必然だった。あの日の試合は良かったとか、この合宿で動きが変わっただとか、お互いを称え合う言葉に偽りはない。
 湘北高校は明日の朝には神奈川に帰り、IHでは常誠高校は対戦相手となる。チームの垣根を超えたバスケット選手たちの、刹那にすぎない夜をみんながのびのびと楽しんでいた。
 三井も後輩や向こうのマネージャーが焼いてくれた肉をたらふく食べつつのバスケ談義に熱が入り、途中赤木に声が大きいと叱られるほど騒いでいたが、腹が満ちると睡魔に疲労が乗っかって襲ってきた。バスケ部に復帰してから少しスタミナを取り戻したものの、練習を欠かしてこなかったメンバーとはやはり比べ物にならない。
 自分から少し離れた砂浜では、二校の面々が手持ち花火ではしゃいでいた。バーベキューをやる直前までみっちり練習していたとは思えないような元気で、三井は小さな溜め息をつく。こんな場所にぽつんと座って、体力がないと遊ぶのも満足にできないのかと嫌気が差す。
 すっかり手持ち無沙汰になり、目の前に広がる海をただぼんやり眺める。場所が変わると見慣れたはずの海も、全く別の景色に見える。今、この時間が夜だからだろうか。湘北高校近くの海を思い出すと、キラキラと陽射しを反射する朝や昼時の水面ばかりが浮かんだ。
 目の前は重さを感じるほど暗い。バーベキューのスペースを照らす明かりがなければ、ここは本来何も見えない場所なのだろう。波の打ち寄せる音が、疲れた身体には心地いい。こうして脱力しながら座っていると、本当に寝てしまいそうだ。三井は船を漕ぐ。

 そうやってぼんやりしていたから、後ろから足音が近づいていることに気がつかなかった。足音の人物は遠慮なく三井の隣に腰かける。
「三井」
「うぉっ!?」
「なんだ、寝てたのか? さっきまであんなに元気だったくせに」
 木暮は大げさに肩を跳ねさせた三井の顔を覗き込んで眉をひそめる。眠気は木暮の登場ですっかり吹き飛び、「寝てねぇよ」と少しムキになって唇を尖らせれば、彼は「まぁそれもそうか」とあっさり眉間の力をほどいた。
 木暮の方を見ると、手には紙皿を二枚持っている。自分も含めた部の面々に比べると、彼はそこまでたくさん食べる方ではないはずだが。三井が疑問を口にするより先に、木暮が片方の紙皿を三井に差し出す。
「ほら、肉よそってきたから一緒に食べよう」
「ん、サンキュー」
「俺もみんなを見てるのが楽しくて食いっぱぐれてた」
 俺「も」と自分を含めるような言い方に、三井は一瞬反射で言い返しそうになる。しかし、木暮の言葉は的を射ているのでおとなしく黙る方を選んだ。仲間たちとはしゃいでばかりで、腹はまだまだ空いていた。
 焼きたての肉を頬張ると、それだけで疲れが幾分か癒えた気になる。隣の木暮も黙々と咀嚼に勤しんでいるようで、二人はしばらく黙ったままだった。
 海はとても穏やかで、波の打ち寄せる音が小さく聞こえては控えめに砂浜を濡らしていく。地平線がほとんど暗闇でも、隣に木暮が来たことで三井の胸中を薄く覆っていた不安感はいつの間にか霧散していた。
「うまいな」
「ん」
 皿に乗った肉や野菜をどんどん口に運んでいく三井は木暮を横目で見ると、彼はまだまだ食べ終わるのに時間がかかりそうだった。
 彼の食べるペースがゆっくりであるのも知っていたので、三井はさほど気に留めず立ち上がっておかわりを持ってこようとしたときだった。木暮が目の前の海をぼんやり眺めながら口を開く。
「他校とバスケ合宿をやるなんて、少し前までは考えたこともなかった」
「まぁな。安西先生が組んでくれたおかげだぜ」
「うん、それもあるし」
 彼もお腹が空いていると話していたのに、木暮の箸の動きが止まる。相変わらず前を向いたままで、どこか心ここにあらずという調子だ。
「こうやって常誠みたいな強い学校と練習できるのも、やっぱ全国に行けるからなんだな……」
 言葉尻はどんどん小さくなる。こんなに暗い夜なのに、どこから光を吸い込んでいるのだろう、横顔を見るだけで木暮の目が煌めいているのが分かった。不意を突かれて、三井は少しの間隣の輪郭を見つめる。
 湘北バスケ部の全国制覇。それが赤木と木暮の悲願であるのは、三井もよく分かっているつもりだ。その熱量と自分が釣り合っているのか考えれば最後、どつぼに嵌ることも。
 「夢見させるようなこと言うな」――あの日の体育館で木暮からぶつけられた叱責は、今でも声音、表情、口の動きまでも三井ははっきりと思い出せる。
 木暮にとっての「夢」の通過点が今なのだろう。その現実に対して落ち着きのない挙動といった様子の変化は見受けられず、むしろ凪いでいる。しかし、普段通りではないのは確かだ。気が抜けていて、眠気を堪えているようにも見受けられる。
 こんな彼の表情を見るのは初めてで三井はなんだか焦り、手を伸ばして頬をつまんでみた。
「な、なんだよう」
「なんか……ぼんやりしてんなと思って」
 突然の行動に木暮は驚いて目を見開いたが、そちらの方が三井にとってなじみ深い木暮の顔になった。指を離しつつ、「ぼんやり」という表現が合っているのか三井は首を傾げたが、木暮は困ったように眉尻を下げて笑う。
「三井の言う通り、ちょっとぼんやりしてるかも」
「なんだよ、らしくねぇ」
「うん……俺、浮かれてるんだ。この合宿が始まる前から」
「はぁ?」
 気が抜けていると感じた表情は実際にその通りだったということだろうか。誰の目に見てもしっかり者の木暮が何にそんな気を取られているのか。三井が思わず大きな声で返せば、木暮は空いている手を慌てて振ってみせる。
「いや、合宿とその前の練習もちゃんと集中してたつもりだ!」」
「じゃあなんだよ、何がそんな気になってんだ?」
「気になってるっていうより」
 木暮は再び目の前の、黒く塗りつぶされた海原へ視線をやる。本人いわく、浮かれた表情。しかしそう形容するには、ゆるく閉じられた口と変わらずに煌めく瞳があまりに達観していて、三井は目が離せなくなる。彼のこんな表情を、果たして何人が知っているのだろう。
「県大会で準優勝して、そこから遠征して一週間みっちりバスケして、その数日後にはあっという間にIHだ」
 彼に言われて、三井は今日に至るまでの日々を思い返す。記憶に深く刻まれた日がフィルム映画のように目の前を流れる。周りの期待、同期への嫉妬、痛み、置いていかれる不安、自棄、久しぶりに立ったコート、3Pシュートが綺麗に入ったときの音。
 時間は平等に過ぎていく。後悔や課題を抱えたとしても、誰も待っていてはくれないから、今できることを精いっぱいこなすしかない。今では怪我なんてなかったみたいに動く左膝へ手のひらを乗せると、当たり前にいつも通りの温かさだ。
「なんだろう、夢見心地なのかもしれない。……三年がこんなんじゃダメだな」
「おう、副主将がそんなぽやぽやしてっと示しがつかねぇぜ」
「ぽやぽやって」
 三井の言葉に木暮は吹き出し、三井の隣に来てから初めて笑った。見慣れた表情を引き出せたことに何より安堵しつつ、三井は後ろでコンロを囲んでいる集団へ軽く視線をやる。
「練習とはいえ常誠なんて全国区のチームとやり合うのも初めてだし、言いたいことは分からんでもねぇ」
「あぁ、……本当に強いな、常誠って」
「おいおい、感心すんなよ。全国にはあのレベルがうじゃうじゃいるんだぜ」
 IHに行ける事実を噛み締めるところまではいいが、敵ばかり見て弱気になられては困る。三井は少し本気で木暮を心配するが、彼はそこで不安になっておろおろする選手ではなかった。
「その全国区の強豪に、練習試合とはいえ何度も勝てたんだ。不安なんてないよ、俺は」
 この夜に浮かぶ、数多の小さな光を反射した瞳が三井を捉える。やわらかな虹彩が確信を持って訴えてくる。自分たちは確かに、同じ気持ちのはずだと。
「……当たり前だろ」
 疑いが少しも滲んでいない、きれいな気持ちで力強く答えたかったのに、三井の喉からこぼれた返事はいつもの喋り声よりもかすかに小さかった。
 何も「全国制覇なんて」と揺らいでいるわけではない。むしろ入部したときよりも、その思いはもっと強い熱さを纏っている。この合宿で得られた手ごたえがますます三井を奮い立たせていた。
 しかし木暮がこれだけはっきりと言い切るまで、どんな時間を過ごしてきたのか知らないことを、改めて突きつけられたようだった。
 想像を散々ふくらませては、きりがなくてやめるのをもう何度繰り返しただろうか。意味のないことだと言い聞かせているのに、こうして彼の知らない表情一つ窺っただけで、内心の怯えが顔を出しそうになる。

 ――そういえば。いつか言わなければならないと思っていたことが、ふいに心の一番表まで浮かびあがった。言葉を頭で丁寧に練る前に三井は口を開く。
「あのさ、木暮。陵南戦」
「え?」
「3P決めただろ、追い上げのラストチャンスで。あれ、その……」
 「かっこよかった」は気恥ずかしすぎるし、「キマってた」も上からすぎる。何より、湘北はあの試合でIH出場が決まったものの、三井個人にとっては悔しい結果で閉じたのだ。そんな立場だから何を言っても不遜になる気がして、ぴったりと嵌るフレーズは出てきそうにない。
「なんつーか、よかった、ぜ」
 結局凡庸で抽象的な言葉になってしまった。誰にでも言えるありふれた形容詞なんて、木暮があの試合で打ってくれた3Pにふさわしくない気がして三井は歯がゆくなる。
 国語も例に漏れず出来が悪いが、勉強のできなさがこんな場面で足を引っ張るなんて。もう少しちゃんと教科書や本を読んでいれば、木暮をもっといい言葉で称えられただろうか。
 木暮の返事はしばらくなかった。居心地の悪さがどんどん募っていって、眉間の皴を深くした三井が「おい!」とやや大きな声を出したタイミングでようやく口を開く。
「……武石中のMVP」
 ずいぶんと懐かしく、それでいていい気分はしない呼び名で木暮は三井を呼んだ。一年生の頃は特に、周囲は三井のことをMVPと囃し立てたものだった。ひくり、と三井の頬が動く。
 一体どういうつもりで――反射で拳に力が入るが、木暮の横顔は変わらずとても凪いでいるから、三井の内に湧いた怒りはそれに感化されて静まっていく。
「観戦席から見ていてもすごかったのに、同じコートでそのシュートを見たとき、『三井という選手は本物なんだ』って心から思ったよ」
 右隣を向けば、本物だと確信した才能を持った三井がいる。全国へ一歩踏み出したからか、神奈川ではない場所で過ごす夜のせいか。木暮はその事実に言いようのない感慨を覚える。
 三井はすごい選手だと、木暮は今でも心から思っている。花火のように、宝石のように、一等星のように数多の人の目を奪っていく。木暮もその内の一人だった。
「三井の3Pシュートはきれいで的確で、俺にはきっとできないだろうって……」
「おい、褒めすぎだろっ」
 気を良くするを通り越して少し恥ずかしくなってきた。手放しで褒められて、しかし三井はやや拗ねて唇を尖らせる。あの頃の木暮は無邪気に自分のプレイを見ていたのを、三井はよく覚えていた。しかし彼が飴を与える対象はすっかり後輩に移っている。
 普段からこれくらい言ってくれてもいいのに。だからいざこうして真正面から伝えられると、どう振る舞えばいいのか分からなくなるのだ。木暮に褒められるたびに天才を自称する調子のいい後輩が今は恨めしく、耳に集まった熱が海風で冷めてくれるのを三井はただ祈る。
「でも陵南戦で3Pシュートを決めて、自分でもビックリしたんだ。外すと思っていたわけじゃないけど――」
 話しながら、あの瞬間の興奮が呼び起こされて木暮の右手に軽く痺れが走る。
 自分の目にもきれいな弧を描いて、リングのふちのどこにもぶつからずにネットへ収まっていたあのシュートを打ったとき、木暮の中で今までの出来事とこの瞬間が線となってつながり、ストンと腹落ちしたのだ。
「今まで練習頑張ってきた甲斐があったから打てたんだろうし、三井のすごさを改めて思い知った」
 優れた体格やシュートを持つ部員を、自分とは違う憧れとして遠くに据えるのではなく、一緒に夢を描く仲間としてこの場所に立っている自覚が木暮の中に完全に根差した試合だった。
 そして、一度味わったから痛いくらい分かる。三井がどれほどの才能を持っているのか。その才能を矜持とする強さも、プレッシャーも。
「……よかったぜ、か。嬉しいよ、ありがとな」
 本当は、三井と同じように木暮も陵南戦では悔いを残していた。安西監督の不在というイレギュラーな状況下とはいえ、レギュラーメンバーのファウルに怯えてベンチでうろたえてしまった。相手から選手層の薄さを弱点と見なされて突かれた事実が悔しかった。
 しかし、三井からたった一言そう言ってもらえたことが木暮の溜飲を下げた。抱える課題は依然としてそのままだが、かつて強く憧れた同い年の彼にそう言ってもらえたこと自体に意味を見出した。
 三井はじっと木暮の顔を見つめたまま黙っている。どうしたのかと木暮が首を傾げると、三井が頬を掻きながら彼から目を逸らす。
「木暮、お前今すげー顔赤い」
「えっ!?」
「なに照れてんだよ、俺までハズいわ」
 指摘されて、木暮は自分の頬に触れる。なんで気がつかなかったのか不思議なほど熱く、自覚したらますます血が集まってきて木暮はたまらず「わあ」と意味なく叫んだ。手に持ちっぱなしだった紙皿が滑り落ちそうになる。
 こうした話を三井本人に伝えるのは初めてだから、いつもと違う感情が胸にあったのは確かだった。しかし自分で言っておいて、何をこんなに恥ずかしがっているのだろう。自分でも分からないまま、三井をちらりと横目で見れば、彼の耳はこの夜空の下でも分かるくらいには赤く、ともすれば自分の顔は大変なことになっているに違いない。
「木暮……」
「な、なんだよっ」
 お前がそうやって突然俺を褒めたりするから! お礼と共に赤面するなんて、この態度がどう捉えられるか不安で、木暮は三井にとって謂れのないことを口走りそうになる。
 しかし、三井は神妙そうに目を細めてずい、と木暮へ少し身を近づけた。ざり、と砂浜が鳴り、膝と膝がくっつく。顔はこんなに熱いのに、夜風で冷えたのか身体は冷たくて木暮の喉がひゅ、と小さく鳴った。
「まさか風邪じゃねえだろうな? 明日は午後から部活だぞ」
「あ、あぁ、それは大丈夫」
「そうかよ」
 この合宿の疲れで熱でも出たのかと不安に駆られたが、そうでないのなら……三井は考えるのをやめて、もうぬるくなってしまった残りの肉を口に入れた。
 あれほど曖昧に褒めたにもかかわらず、木暮がとても丁寧に返してくれた言葉を反芻すると、三井も彼と同じように顔や耳に勝手に血が集まるのを感じていた。下手に会話をつなげたら自分でも思いもしない何かが飛び出てきそうだった。
 ――波の音と、まだまだ元気にはしゃぐ部員たちの声をBGMに、三井と木暮は喋らず、ひたすら肉と野菜をもぐもぐと咀嚼した。食べることに集中すればあっという間に紙皿は空になったが、二人ともおかわりを取りに行くこともせず、ぼんやりと真っ暗な海を眺めていた。
 くっついた膝と膝はお互いの体温が馴染んで、まるで最初からそうしていたように違和感の欠片もない。二人とも、相手との間に生まれた優しい沈黙に心地よく浸る。たわいのない話題なんていくらでも出せるが、口を閉じることを一番の正解にした二人の気持ちが重なった。

 波が砂浜をさらって引いていくのが鼓膜に心地よい。三井はもう一度、すぐ隣にいる木暮の横顔を盗み見る。
 こんな風に、自分が木暮をどう思っているか胸の内を明けたのは初めてだった。それを木暮が受け入れて、喜んでくれるのも。木暮はずいぶん前から、自分に対する羨望も怒りも明け渡してくれていたのに。
 この夜に近い色をした後悔が胸の奥に滲んで重たい。過ぎ去った時間を悔いるのはもう何万回目だろう。しかし、木暮の凪いだ顔を見ていると、いつもは蓋をするばかりのそれが少しずつ薄れて軽くなるのを三井は感じていた。
 ――次からは、ちゃんと伝えよう。自分から伝えて初めて分かる彼の想いがあるから。
「三井さん、木暮さん! スイカ割りしましょー!」
 少し離れた場所で湘北の一年生たちが常誠のメンバーに混じってこちらへ手を振っている。その声に反応した他の面々もスイカに惹かれて次々と集まってきた。
 二人は顔を合わせて、どちらからともなく笑った。立ち上がり、付いた砂を払った木暮が向こうへ手を振り返した。
「おう、分かった!」
 並んで歩き出す。なんとなく空を見ると、地元でも見える一等星が空に浮かんでいる。三井はそれをしばし見つめてから、再び木暮の後をついていく。
 少しだけ特別な夜だった。IH行きを決定づけるようなきらびやかはないけれど、ずっと見ていられる優しい光がここに灯っていた。
 月明りといくつかの星々が、今だけは同じ気持ちを抱えた彼らを照らす。夜はまだ、続きそうだ。

 時計の針は進み続け、IH第三戦となる愛和学院戦を迎えた。
 ここで湘北は敗れ、赤木と木暮の引退が確定した。この夏が、三年生三人が火花のように駆け抜ける最初で最後の時間だった。
 三井は大学の推薦枠を得るべく、ウィンターカップまでバスケコートに立ち続ける。